大浦湾の生き物たち  


大浦湾は沖縄県名護市の東海岸に位置する自然豊かな海です。
「歩くサンゴ」として話題になったスイショウガイに共生するキクメイシモドキ、見事なユビエダハマサンゴの大群生とそこに群れる魚たちなど、生きものの宝庫です。
さらに2007年の9月大浦湾のチリビシで、巨大なアオサンゴ群落が発見されました。
このアオサンゴ群落は横30メートル縦50メートルの巨大なもので、高さは最大18メートルにもなる国内最大級のものです。
群落があるのは米軍新基地建設予定地から約4キロ・メートルしか離れていない海域です。
埋め立てが大浦湾の潮流を変え、赤土やヘドロで海草やサンゴを破壊することは確実です。
川〜浜〜サンゴといった自然の恵みを残すことが大切です。
基地建設を中止させ大浦湾の自然を守りましょう。

写真は、2007年7月〜2008年6月にかけて、数回にわたってSDCCスタッフが潜って撮ってきた写真です。
大浦湾の豊かさを感じ取っていただければ幸いです。


大浦湾のチリビシで発見された、アオサンゴの群落。
上方向に棒状に伸びるのが特徴。

チリビシで見られるハマサンゴ。
大人の身長よりも大きく、何年かけて育ったのだろうか・・・。

大浦湾のユビエダハマサンゴの群落。
サンゴの草原!色とりどりの魚が泳いでいました。

数え切れないほどのクマノミがいるクマノミ城。
その数に圧倒されます!

きれいなウミウシが静かに岩の上を移動していました。

名護市天然記念物の大浦川のマングローブの群落。




ジュゴンの海を守る仲間が数年前、大浦湾に潜って撮って来た写真です。

タマイタダキイソギンチャクと共生するハマクマノミ
大浦湾にはニモの仲間たちもたくさん棲んでいます

ロクセンスズメダイの群れ
キホシスズメダイをはじめとする魚たちの乱舞
まさに魚わく豊かな海です
タカサゴの群れ
沖縄では重要な食用魚で「グルクン」として親しまれています
キンギョハナダイとシコクスズメダイ
オレンジ色の魚がキンギョハナダイです
海中のオジサン
右下の魚がオジサンというヒメジ科の魚です。
和名の由来ははっきりしないそうですが、下顎(したあご)に2本の長いひげを持っています。
ツートンカラーのシコクスズメダイ どこまでも続くユビエダハマサンゴの群生
ユビエダハマサンゴは黄色、褐色、緑色、青色など様々な色彩をもつ樹枝状の群体で、直径2mをこす巨大な半球形の群体に成長します。
大浦湾は水深が深いので1998年沖縄で大規模に発生した白化現象(水温の上昇でサンゴが白く死滅する現象)のときもあまりダメージを受けませんでした。
またユビエダハマサンゴはオニヒトデの食害を受けにくいこともあり大規模群落が残っています