4月20日:外務省・防衛省・環境省交渉
場所:霞が関・市ヶ谷(東京)


4月20日に外務省、防衛省、環境省との交渉しました。
長文ですが、最後までお読みください。

辺野古アセス評価書に厳しい沖縄県知事意見が出され、また、在日米軍基地見直しの中間発表(25日)を前にした交渉でした。
   午前中は外務省との交渉。
門前に沖縄、関西からの上京団を含めて10数人が集合。


まず、オスプレイ配備と普天間基地の補修について追究しました。 外務省日米地位協定室からは、米国にモロッコでのオスプレイ事故の原因について説明を求めていると弁明。
 
オスプレイ配備は古い機種を新しい機種に変更するもので、米国が決めること。普天間基地の補修はオスプレイ配備とは関係ないとかたくなな姿勢に終始しました。

 しかし、滑走路の補修は米国の予算で2005年、2010年にも行っていることを初めて明らかにしました。
午後からの防衛省交渉で、この点を追究しました。

防衛省からは、普天間基地の老朽化に伴って補修をするので、今回の日米協議の議題に上がっている。
滑走路の補修については未だ決まっていない。
周辺住民に影響があると米国が判断すれば、日本政府に通知がある。

以上、 
普天間基地の補修が滑走路の補修であることが、2005,2010年の補修内容を今回はじめて明らかにしたことで明確になりました。
次に、辺野古アセス評価書に対する知事意見について防衛省、環境省の態度を明らかにするように求めました。

防衛省は有識者委員会4人の氏名、肩書を明らかにしました。
松田裕之横浜国立大大学院教授
茅根創東大大学院教授
山田伸志山梨大名誉教授
中村由行港湾空港技術研究所研究主監

さらに委員の参加を求めている。
ジュゴンの専門家を入れるようにとの意見は承ったと、紋きり調。

有識者委員会は、科学的専門的に知事意見を精査するためのもので、防衛省本省の下で、迅速に評価補正を進めるが、スケジュールはあらかじめ決めることは困難だと、具体的な質問については「準備中」と一切答えませんでした。
環境省交渉でも、知事意見について意見を求めました。環境影響審査室は、知事意見は法の手続きにのっとって適正に行われているが、個別の内容についてはコメントをさし控えるとのことでした。

また、評価書で沖縄防衛局が明らかにした
環境保全措置~米軍によるジュゴンへの光や衝突などの周知などについては埋め立て申請までに、事業者はしっかりした構えを持っておくべきであると指摘しました。

以上のことから、有識者会議にはジュゴンの専門家はおらず、知事意見に対して科学的な判断は下せません。
実施主体である沖縄防衛局のアドバイザー(覆面専門家)に補正をさせるべきです。
有識者委員会は単なる隠れ蓑です。
 
最後に、今年9月韓国・済州島で行われる国際自然保護連合(IUCN)第5回世界自然保護会議にむけて、日本政府の姿勢を確認しました。そして、記者会見を行いました。

昨年7月、環境省はジュゴンン保護覚書署名国会議東南アジア会議に参加しました。
私たちだけでなく、事務局からも要請があったからです。
2008年IUCN決議の一項目を実行したことになります。
今年開かれる第2回署名国会議については議題と予算面から検討すると回答しました。

ジュゴン保護について環境省野生生物課や計画課は、知見を集めている段階で、エリアの確定は早い。防衛省の辺野古アセス評価書は活用できるものはない。事業者は海草藻場の保護を配慮していると思うなど、防衛省の辺野古アセス評価書を検討していないことが明らかになりました。

86億円かけたアセス調査結果について、活用できることは活用すべきである。知見を集める段階は過ぎた。辺野古の海草藻場の保全を防衛省は検討していない。
行動軌跡が明らかな3頭のジュゴン保護施策をただちに実施すべきであると厳しく批判しました
環境省記者クラブでの記者会見では
9月IUCNでのSDCCの取り組みやIUCNに向けたジュゴン♡フラッグが600枚を超えたこと、
IUCN決議の履行を求める署名が6万筆集まっていることなどを紹介して「辺野古への基地建設を断念し、IUCN決議の履行を求める声明」を発表しました。

 ジュゴンの保護者より


 




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