2012年活動報告  

9月6日~15日:第5回世界自然保護会議その7
済州島・韓国


9月11日、Knowledge Cafeノレッジカフェをしました。

部屋の前にある、お知らせボードです。
 ノレッジカフェは、大きな部屋でテーマごとに分かれて行う、少人数のグループミーティングです。
15のグル―プがあり、SDCCは10のテーブル。
タイトルは「何がうまくいくのか、何がうまくいかないのか:ジュゴン保護の施策と戦略」
まず、ファシリテーターが、SDCCの紹介とノレッジ・カフェの目的と進め方を説明
それから、SDCCからIUCN勧告・決議と沖縄におけるジュゴン保護の現状に触れ、行政レベルの施策や計画と地域における実際の活動の関係について問題提起をしました。
NACS-Jの安部真理子さんは、基地建設とジュゴンにより注目された辺野古/大浦湾の自然環境が、専門家により調査され、その生物多様性豊かな実体が解明されてきたことが、保護活動への基盤となっていることを示してくれました。
アオサンゴ群集について、その発見の過程も含め、写真や図を使っての分かりやすい説明がなされ、地域の住民、漁協、ダイビングショップ、リゾートホテル、科学者/専門家よる大浦湾における「自主ルール」に向けての取組みの現状と課題が紹介されました。
フィリピンのHaribon FoundationのMarivic Pajaroさんはパラワン(フィリピン南西部の島)における海洋保護区推進の枠組みのなかで、彼女のNGOがどのように地域と密接な協力関係を構築しているかについて話されました。
コミュニティー・オーガナイザーと生物の専門家がチームとなって地域に住み込み、3年程の時間をかけ、地域のリーダーと結びつき、コア・グループを立ち上げること、そして保護活動を地域行政の規則や条例へと繋げていくことの重要性が説明されました。
ラムサール・ネットワーク日本の花輪伸一さんから、地域での取り組み―石垣島のしらほサンゴ村での経験など興味深いお話しがありました。
EL NIDO FOUNDATIONのGelei Dela Cruzさん。

エル・ニドも、フィリピンパラワン諸島にあり、ジュゴンの生息地です。

ジュゴンがテーマということで、参加してくださいました。

ちなみに、エルニドは、鳥羽水族館のジュゴン・セレナの故郷です。
沖縄のジュゴンとフィリピンのジュゴンは、遺伝的にも非常に近い存在です。

今回のノレッジ・カフェは、参加者は少なめでしたが、とてもよい話し合いができました。

今後、沖縄とパラワンにおけるジュゴン保護や海洋保護の取組みについての情報交換を続けていきたいと思います。

ZAN