2013年活動報告  

11月29日:政府交渉
場所:環境省、防衛省


11月29日に「辺野古・大浦湾の埋め立て反対、ジュゴンの保護区を」求める署名12398筆を安部首相に提出しました。この6年間で累計76361筆です。


(環境省野生生物課に)
当日は、仲井真知事とケネディ大使との会談や、自民党沖縄県連の謝罪の上京行脚など報道関係の皆さんは走り回っていました。

一方、沖縄県は公有水面埋め立て申請承認の可否について、内容審査の最終段階に来ています。
当日、県環境生活部は県土木建築部に環境アセスメントの補正評価書の評価について意見書を提出しました。

県環境生活部意見は18項目で、辺野古沖のジュゴンへの影響や、埋め立て土砂による外来生物侵入、基地供用後に米軍が環境保全措置を順守しない可能性などを列挙して、「生活、自然環境保全についての懸念が払拭(ふっしょく)できない」と結論付けました。「生活、自然環境保全いついては不可能」とした評価書(2012年3月)からは後退しましたが、辺野古海域はジュゴンの生息地であるとの見解は堅持しました。

(環境省交渉)
SDCCは環境省、防衛省交渉で標題にある「侵略的外来種から沖縄を守れ」と外来生物法の担当の環境省野生生物課外来生物対策室、事業者の防衛省と交渉しました。
外来生物法の正式名称は「特定外来生物による生態系にかかわる被害の防止に関する法律」で、侵略的外来種のリスト一覧はここにあります。
沖縄ではマングースやウリミバエが該当します。
ウリミバエはゴーヤに繁殖して、ゴーヤが壊滅的な状態になり甚大な被害を農家の皆さんに与えました。
県農林試験所の20数年にわたる努力で駆除に成功しました。

さて、辺野古・大浦湾の埋め立てに県外から大量の土砂を購入します。
このようなことは初めてです。

だから、県環境生活部が指摘しているように「埋め立て土砂による外来生物の侵入」を警戒しなければなりません。
私たちは広島県から山口県に発生している侵略的外来種「アルゼンチンアリ」をチェックするように要請しました
アルゼンチンアリは侵略的外来種リストのここにあります。
門司地区からの土砂の購入が最も多い(740万㎥)からです。購入予定土砂のストック量の三分の一、使用量の半分を占めるのです。
また、アルゼンチンアリはサトウキビや果物に繁殖するから、沖縄にとっては最も警戒すべき種なのです

しかし、環境省は分布地域の情報の開示はするが、事業者の防衛省や埋立の許可権限を持っている沖縄県に指導をする考えはないと言い切りました
沖縄の生態系を混乱させて農家への被害をおよぼおす重大な事態を招いては、環境省の行政責任が問われるだけです。

(防衛省交渉)
防衛省交渉でも同様の議論をしました。
防衛省は外来生物対策として、具体的な外来生物種を想定しているわけでもなく、放水で処理するとしていました。
しかし、アルゼンチンアリの実態やもたらす被害について説明し追及する中で、「重要な指摘なので、沖縄防衛局に伝える。また、専門家と相談する」と前向きな回答をしました。

沖縄県土木建築部は第3次質問を沖縄防衛局に行う予定です。
この問題について、具体的な種をあげて質問することを求めます。
また、沖縄県議会が始まりました。
代表質問でこの問題を取り上げる段取りを準備しています。
藻のブログを読んでいる多くの皆さんが外来生物対策の重要性を沖縄県、沖縄防衛局に要請することをお願いしたいと思います。

 ジュゴンの保護者より。