2015年活動報告  

7月3日〜5日:じゅごんの里ツアー3日目
地元おじぃと行くやんばるの暮らしと信仰にふれる旅コース


3日目、ふたつ目のコースは、
「地元おじぃと行くやんばるの暮らしと信仰にふれる旅コース」と題して、
瀬嵩集落を散策しました。


ガイドは、大城幸男さん(瀬嵩在住、農業・地域ガイド)。
まずは、瀬嵩の公民館に集まって顔合わせ。
瀬嵩区長さんと、地域支援コーディネーターの松尾さんも
同行してくださいます。


三人にジュゴンマスコットをプレゼント。
胸に付けてくださいました。


先ず向かったのは、瀬嵩御宮。
国道沿いにあり、今まで幾度となく前を通っているのに、
はじめて階段を上りました。
海の神様をお祀りしています。


ここはネガミヤ(根神家)。
根神とは、村落の旧家(根屋)から出た神女で、
根屋の当主を根人(にっちゅ)というのに対し姉妹のことだそうです。


ここは、カンサという墓所です。
かつて、死者は木の枝に置いて風葬に。
戦前は、ここで火を焚いて踊ったということ。
幻想的な様子が目に浮かびました。


集落の東側の山のふもとにある高山城(タカヤマグシク)跡。
集落の発祥の地と伝えられる場所です。


ここが、知らない間にゴルフ用地として切り崩されてしまいました。
大城さんは、必ず埋め戻してもらうと強くおっしゃっていました。


ほかにも、墓所や屋敷、拝所など色々な場所を案内していただきました。
瀬嵩にこんなすてきな小径があったとは。


木の葉っぱの編み方も教わりました。
扇や、お盆のようなものにも使えるそうです。


沖縄戦後の一時期、南部の避難民で瀬嵩地区は1万3千人の人口を数え、
瀬嵩は瀬嵩市となったそうです(現在の瀬嵩の人口は517人)。
大城さんのおうちにも、数100人が寝泊まりしたそうです。
食料不足で、食べられるものは何でも食べた、そこらの木の葉っぱも
丸裸だったとおっしゃっていました。


瀬嵩には、貴重な文化財、稀少な絶滅危惧種の植物などが
たくさんあり、登録申請なども積極的にされています。
民泊ののぼりにも見られるように、瀬嵩の良さを生かした基地に頼らない
地域づくりがはじまっています。

自作の歌も披露してくださった大城さん。
心から瀬嵩を愛し、私たちに地域のことを伝えたいという思いが溢れていました。
瀬嵩には何度も行ったことがある人も多かったのですが、
今まで行かなかった場所、行ったけれどよく見ていなかった場所が
新しい輝きを持って認識される、新鮮な瀬嵩ミステリーツアーになりました。

猛暑の中、エネルギッシュに集落内を案内してくださった大城さん、
区長さん、松尾さんに感謝、感謝です

ZAN