2022年活動報告  

4月17日:第1回オンラインセミナー
ジュゴンの棲む海はHope Spot「希望の海」
場所:オンライン(全国)


4月17日(日)に、SDCCの第1回オンラインセミナー ジュゴンの棲む海はHope Spot「希望の海」を開催しました。

講師は、辺野古・大浦湾のリーフチェックを続けられている安部真理子さん(日本自然保護協会 保護部主任)と、
SDCC国際担当で名護市在住の吉川秀樹さん。

安部真理子さんのお話し

*辺野古・大浦湾の生物多様性豊かさについて
  
  ジュゴンやウミガメが餌場にしていること、次々と新種が確認されていること、
  チリビシには世界最大サイズのアオサンゴがあることなど
  具体的に上げていただくことで、この海の貴重さがより一層わかりました。


*昨年夏から行われた沖縄防衛局によるサンゴの移植の問題点
  
  移植したサンゴがどうなっているのか、事業者はサンゴすべてをモニタリングする気はなく、
  沖縄県も潜水調査をする予定がないとのこと。市民団体では、すべてのサンゴを経過観察
  することはできないので、移植サンゴの今後が心配です(この場所を埋め立てなければ
  移植などすることはなかったのですが)。


*2019年、辺野古・大浦湾一帯が、日本ではじめて認定されたHopeSpot(希望の海)について
(Hope Spotとは、有名な海洋学者のシルヴィア・アール博士が立ち上げたプロジェクト、ミッションブルーが設定する海洋保護区のこと)

  辺野古・大浦湾がHopeSpotに認定された一番のポイントは、もちろん生物多様性が高いことですが、
  ジュゴンについての言い伝え、沖縄各地の文化的行事、満月まつりなどの地元住民の取り組みなども、
  審査の対象となったそうです。
  HopeSpotのことを広げるために、名護市東海岸に看板を立てる計画が進行中です。
  資金協力を呼びかけられています。ぜひご協力を!
  詳しくはこちらをご覧ください。
  【ご支援のお願い】サンゴ礁の海、沖縄&奄美の自然を守る活動へのご支援をよろしくお願いします!

吉川秀樹さんのお話し

*Hopespot認定の意義、認定をどう生かせるか

 環境保護のための環境アセスメントや環境監視等委員会など国や国際機関の環境保護制度が
 形骸化している状況を、Hope Spot認定によって打破できるのではないか。私たち自身が
 できることを考え模索して取り組むことが求められています。
 吉川さんが今取り組まれていることのひとつは、アメリカでHope Spotに認定されている
 地域から選出されている連邦議会の議員に、辺野古の現状を知らせ働きかけるということです。


Hope Spot認定の申請の際、満月まつりが高く評価されたということが印象に残りました。
あと、ダイビングチームすなっくスナフキンの活動や貝と言葉のミュージアム、
グラスボート、カヌー、スキューバダイビングなどの体験活動が行われていることも
評価対象になったということで、改めて地元の方々の粘り強い取り組みの大きさを感じました。

今後、HopeSpotを広げるために、私たちにできることのひとつとして、安部さんから
動画の投稿をしてくださいと提案がありました。海の中の映像に限らず、スタンディング
しているところ、辺野古の海を守りたいという思いなどを、#Hope Spotと英語の字幕付きで
どんどん投稿していけば、人の目に触れる機会も増えていきます。
また、動きの遅い行政に対して、これをやってほしいということを、具体的に要請していく
事も大切だということがよくわかりました。

お二人の話をお聞きして、やれることは色々あるんだと元気がでました
ありがとうございました!

今まで、SDCC主催イベントは、ほぼ首都圏、関西(たまに沖縄)で開催してきましたが、
今回のオンラインセミナーでは、上記以外の地域からも参加があったことは、とてもよかったです。
これからも、オンラインセミナーを続けていきますので、ご参加よろしくお願い致します。

ZAN