やんばるの森 東村高江訪問報告      

<やんばるの森 −東村高江訪問― >
7月9日(日)「じゅごんの里」ツアー2日目

予定では大浦湾カヌーツアーでしたが、台風で中止に。
そこで急きょ、東村高江に行くことになりました。
沖縄本島北部のことをやんばるというのですが、その中でも国頭村、大宜味村、東村(ひがしそん)は、やんばる三村と呼ばれ、ここのスダジイ茂る森を「やんばるの森」と呼びます。
「やんばるの森」はヤンバルクイナ、ノグチゲラをはじめとした固有種の宝庫で「東洋のガラパゴス」と呼ばれています。

東村の地図

9日、東恩納琢磨さんのご案内で東村高江マングローブツアーに行くことになりました。
朝、「じゅごんの里」のある瀬嵩を出発し、海岸線を北に向かいました。
途中慶佐次公園で途中下車。
慶佐次湾にはマングローブ林が発達しています。
ヤエヤマヒルギ
ここが本島最北端の生育地だそうです。
水辺ではミナミトビハゼ(通称トントンミー)が元気にとびはねていました。
東村に入ると森が深くなり、いよいよやんばるという感じになっていきます。
イタジイが優先種のこの地域の森はモコモコしているので「ブロッコリーの森」と呼ばれています。
高江で先ず向かったのは「山甌(やまがめ)」という喫茶店。
高江共同売店からさらに国道70号線を進むと道端に「山甌」の看板があります。
そこから山道を下るのですが「こんなところに本当に喫茶店があるのかな?」と思うほどの深い谷に、「喫茶山甌(やまがめ)」はありました。
山甌の安次嶺現達三さん手作りの木のお店とお住まいは、とても居心地の良い空間でした。
はじめコーヒーだけのつもりが、においに誘われて野草カレー、インド風チキンカレーなどを注文してしまいましたが、とってもおいしかったです。
窯で焼いた天然酵母パンのシナモントーストも大好評。

豊かで深い自然の中で暮らそうと、安次嶺さんご夫妻は3人のお子さんとともに、3年前にここに移り住んで来られました。
高江という村はまわりがぐるっと米軍基地(北部演習場)に囲まれているのですが、村のすぐ近くに6ヶ所のヘリパッドを移設することが、今年の2月に最終合意されてしまいました。(沖縄タイムス2月10日朝刊)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200602101300_09.html
写真は手前が東恩納琢磨さん。
その向こうがWWFジャパンの花輪伸一さんです。
お二人の間に置いてあるのは山の湧き水、飲み放題です。
安次嶺さんは地元の人たちと「ブロッコリーの森を守る会」を発足し、反対運動をしていらっしゃいます。VOICE of TAKAEという通信紙Vol.3のなかには「なぜこの自然豊かで静かなヤ ンバルに新たなヘリパッドを作るのか。人殺しのためのヘリパッドはいらない!!」とあります。


ブログ“高江発ヤンバルの自然を守りたい”のアドレスはこちらです。
http://blogs.yahoo.co.jp/okinawa_takae
IUCN(国際自然保護連合)勧告の中にはジュゴンのことだけでなく、日本政府に対する次の要請が入っています。

B)ノグチゲラ,ヤンバルクイナ生息域における米軍ヘリパッド建設計画に関しては,これを環境アセスメントの対象として,ゼロ・オプションを含む複数の代替案を検討すること.
C)早急に,ジュゴン,ノグチゲラ,ヤンバルクイナの保護区を設置して,保全に関する行動計画を作成すること。

SDCCが取り組んでいる「IUCN勧告履行をもとめる国会請願署名」には勿論、このことも含まれています。ぜひ署名にご協力をお願いいたします。
署名の詳細はこちらです。
http://www.sdcc.jp/iucn/iucn-sign.html