2009年活動報告  

3月7日:倉沢栄一さん講演会その1
場所:とよなか・すてっぷ
(大阪事務所)


3月7日(土)、阪急豊中駅前にあるとよなかすてっぷで、自然写真家・倉沢栄一さんの講演会を開催しました。

遠くは愛媛からの参加者もあり、倉沢さんの人気の高さが伺えます。
紅型衣装で司会ごあいさつ。
今日はお天気になって良かったです。
倉沢さんは、今は知床の羅臼にお住まいですが、昨年まで20年間、道南のえりも岬にいらっしゃいました。

えりも岬の自然情報については、襟裳岬「風の館」をご覧ください。
この岩場の上に乗っかっているのはゼニガタアザラシ。
えりもで周年生息し、繁殖しています。
ここが分布域の南限です。
ピントがはずれるほど、そばに寄って来たこのかわいいアザラシ。
実はサケを食い荒らすなど、漁師さんたちにとっては害獣なのです。

倉沢さんがえりもに移り住んだころは、「なんでトッカリ(アイヌ語でアザラシのこと)の写真なんか撮るんだ」「おまえはトッカリの味方なのか」と言われたこともあったそうです。
これは、浜に打ち上げられたアザラシの子どもを漁師さんが助けているところ。


実は漁師さんたちは、身近に接しているアザラシに愛着心を持っていたのです。
アザラシが定置網の中に入ると、サケの頭部だけを食べてしまって、そうなるともう商品価値がなくなってしまいます。
それでもたくさんサケが取れることもあって、アザラシとの共生の道がひらけてきました。


特に保護区というものはないのですが、この10年で個体数が倍の550頭にまで回復したそうです。
アザラシは、集落のこんなに近くにすんでいます。
そぐそばを漁船が通ることもしばしば。

野生動物と人が身近に生活できるのは、豊かな自然が保たれているからこそ、そして「自分たちの方が、あとからアザラシのすみかに入って行って、サケを捕らせてもらっている」という漁師さんたちの謙虚な思いがあるからなのでしょう。



倉沢さんが、バナーにジュゴンのイラストを描いてくださいました。